2012年5月29日火曜日

初めて着物を買って実質三日で京都に行くまでにやった8のこと

着物で京都に行ったときの写真

普段着として自分で着物が着たい!潜在的にそう思ってる方って案外多いんじゃないでしょうか?
私もその一人でした。
ただ、普通の人とちょっと違ったのは「よし、京都に着物で行こう」とほとんど思いつきで決めたことでしょうか。
しかも、友達と一緒に行く京都旅行は3月22日 思いついたのは3月14日 つまりあと8日!
来週の木曜日に京都旅行に行こうと言っているのにその前の週の水曜日に思いついてしまったのです。
仕事があるのでまるまる一日使えるのは実質3日間のみ(土・日・祭日)
さらに私はこの時点で着物を持っていませんしまったく着物に対する知識はありません。
びしっとした正統派の着付けではなく「友達と行く京都旅行に着物で行きたいな♪」という気持ちから派生しているので着付けもええ加減なものですが、同じような気持ちで着物が着たい!と思っている人の参考になればと思います。
着物のハードルを下げるぞ!
※この記事は私の経験に基づく独断と偏見により書かれています。


【1】8日前の水曜日・楽天で「洗える着物デビュー福袋一式セット」を購入
「今度、京都行くとき着物着て行ってもいい?」とあらかじめ友達に聞いて許可を得てます。

確か私が買ったときは最低限必要なものが揃って7999円だったかと思います。
時期など寄って金額が変わると思うので興味のある方は実際に調べてみてください。
着物が届くまでの2日間はひたすらネットで着物について調べるのみ。・・・それしか出来ませんから。
日数がないのでそもそも着物着付け教室に通うことなど不可能、その上肝心の着物すらまだ手元にありません。
無謀
京都旅行6日前の晩、ようやく着物とご対面。
2日で届けてくれるお店の迅速さがあったからこそなせる無謀な試みです。

ポリエステルの洗える着物(袷)と半幅帯

柄などは選べず基本的にざっくりした希望を伝えてお店の方が選んだものが送られてくるようです。
最初は可愛すぎるかと思いましたが友達や母親からはかねがね好評、よかったです。

【2】6日前の金曜日の晩に着付けDVDを見る。
着物にセットで着いてきた無料着付けDVDを見ます。
寝る前にざっくりと。でも眠たくてうとうとしながら見たような・・・・・。
着付けDVDがなくてもネット上では着付けの方法を動画で配信しているようなのでそちらでも大丈夫だと思います。

【3】5日前の土曜日、とりあえず着てみる。(事実上の1日目)
着付けDVDは昨日見て「ざっくり」わかったから、まぁいいや。
要は長すぎる着物の丈を腰紐を巻くことで長さを自分の丈に合わせるんです。
iPod touch片手にネットで調べながら細かい着方を調べて着てみます。

着物の着方(All About)
帯の結び方(All About)
インターネットで学ぶ着付入門講座
着物の着付け方(ライフ・ウィズ・さが美)

・・・・とこんな感じで「着物 着方」で調べれば様々なサイトで着方について事細かく説明してくださっています。
サイトによって着方が違う場合もありますが自分が理解できる方法でいいんじゃないでしょうか。
着物初心者が自分で着物を着る大きなポイントは半幅帯だと思います。
初心者が一番最初に着物についてハードルを感じてしまうのは、やっぱり帯結び。
普通、着物の帯結びと言えば名古屋帯などでのお太鼓結びですが帯枕が必要だったりして少し難しいんですよね。
その点、もっと幅が狭い半幅帯は浴衣にも使われるとてもカジュアルな帯で名古屋帯などに比べてとっても簡単
もちろん、浴衣だけでなく着物に結んでも大丈夫です。
くねくね折り返してクルリと巻くだけの文庫結びや蝶々結びが出来たら結べる簡単なリボン返しなど浴衣感覚で帯結びが出来ちゃいます。
少々帯結びが上手に出来なくても寒い時期なら上から羽織を羽織っちゃえば大丈夫。
要はほどけなければいいんです。ざっくり過ぎ
着方さえ頭で理解してしまえば、あとはひたすら練習あるのみ。
着物って技術云々よりも肝心なのは慣れ。
いかに回数をこなすかが肝だと思います。
・・・というわけでひたすら練習。
脱いで着て反省点を見つけてまた脱いで着て・・・・と練習あるのみ。

【4】練習してある程度自信が付いたら思い切って外に出かけてみます。

もっとも、私は練習する前に外に出かけてしまいましたが。
着物着てみたら我慢できずに外に飛び出しちゃいました(子供か)
※着物でお散歩しながら一時間かけて実家に帰ってしまいました。
※到着したころには実家の母親には「着物がフレアスカートになってる・・・!」とおののかれました。みなさんは真似しないように。

着物って着てるだけでなんだか特別な感じがして楽しいんですよね♪
しかし、さすがにフレアスカートと言われたら反省せざるを得ませんので家に帰ってようやくひたすら必死で練習開始。
みなさんは練習してから外に出てください。
ネットを見ているとお直しおばさんなる「着物を着ている若い女性がいると帯や衿の抜き方を注意してくる年配の女性」がいるという噂を聞いていたのですが、フレアスカート状態で休日の北野異人館街を歩いていても特に何も言われなかったので期待はずれ(?)でした。 
むしろ直してほしかった・・・特にうちには全身を映す鏡がないのでフレアスカート状態になっててもわかりにくいんですよねー・・・。
まぁ、そういうおばさんの存在が着物のハードルをあげてるのかもしれませんが私は「無料着付け教室がやってきた!」と思うようにしてます。まだ会ったことはない

【5】反省点を見つけてまた練習
着物で外を歩くと自然と「ここはどうしたらいいんだろう?」「これはこうしたほうがいいのかな?」など家で着ているだけではわからなかったことが見えてきます。
その都度、ネットで調べて解決することもあれば脱いだり着たりの練習で自然と直っていたりします。
私はお端折りのつなぎ目の処理が上手くできなくてもこもこしてたんですが練習しているうちに綺麗になってました。

【6】4日前の日曜日着物で再び外出、近所のリサイクル着物屋さんへ(事実上の2日目)
朝からひたすら練習して(というか練習が楽しい)再び外へ。
フレアスカートになってないことを確認して思い切って近所のリサイクル着物屋さんへ向かいます。
ちなみに私がお世話になったのはたんす屋さん。
全国にあるので行きやすいと思います。ちなみにうちの近くには四店舗もあります・・・何故・・・
着物であれこれ見てると店員さんが話しかけてくださるのでそうなったらしめたもの。
リサイクル着物を一着買いがてら、店員さんに「実は昨日初めて自分で着物を着たんですよねー」と弾む会話のついでに切り出すと「今、お時間大丈夫ですか?」とご厚意で着付けをし直してくださることがあります。 「初めてにしたら上手よ~!」とも褒めてもらい少し自信が付く。
その手順を見ながら必死で勉強 でも、鮮やかすぎて「すごーい」だけで終わってしまった・・・。
ちなみにたんす屋さんでは一時間500円のワンコイン着付けもやっているみたいです。
自信がなかったらそちらで教えていただくのも手ですね。店舗によるのかもしれませんので要確認

【7】ちゃんと着付けてもらった着姿をデジカメで撮影
どういう状態なのが正解なのか覚えておくために脱ぐ前に撮影して残します。
そして再びその状態に近づけられるよう練習。
翌日の月曜日も帰ってきてから一二度練習。

【8】2日前の火曜日着物を着て着物屋さんに行って羽織や着付け小物を買う。
ついでに着付けを教えてもらう。(事実上の3日目)
火曜日はたまたま祭日でお休みでした。
そこで三月下旬とはいえ京都はまだまだ寒いかなーと思い急遽Wakonさんにて羽織を購入。
あとたんす屋さんで話していると「セットで付いてきた付属の腰紐二本とマジックベルトの伊達締めだけでは不安」と思い急遽コーリンベルトも購入しました。
ちゃっかり、「着物一昨日くらいに着始めたばっかりで自信ないんですけど・・・」と軽く着付けも教えてもらう。
そして「初めてとは思えないくらい上手ですよ~!」とおだてられ自信をつける。
Wakonさんは若い人向けな可愛い着物や小物が合ってセンスが大好きです。
わからないところやどうしてるのかな?と言うところを店員さんに聞いて教えてもらいます。

その後もコーリンベルトつけて着てみたり・・・とひたすら試行錯誤しながら練習してから本番の京都旅行を迎えました。
今回の着物で京都旅行、思いつきの無謀とも思える企画でしたが、やってよかった♪と思います。
一緒に行ってくれた友達からも「着物を着ている貴女の方に店員さんが行くからゆっくり買い物できた」と好評?でした(笑)

コーディネート
着物で京都へ旅行に行くにあたって当日の私のコーディネートをここで紹介させていただきます。
着物と言えば草履ですよね、実際着物セットを購入すると足袋と草履がセットで付いてきました。
でも、履きなれない草履で京都観光はしんどそう・・・。
そこで私が着物に合わせたのはブーツ
袴にブーツはもはや定番スタイルとなっているので着物でも大丈夫かな・・・と思ったら結構普段着物では着物にブーツを合わせてる方って多いんですね。
歩きやすいし、着付けの時に丈を変えることでイメージも変わります。
最初は無理することなく自分が取り入れやすいものを着物に取り入れて着た方がいいと思います。
たとえば足が痛いのに無理して草履履いたりなどの・・無理をしちゃうとどんどん着物を着るのが億劫になっちゃいますから。
ブーツで京都の錦市場に行ったらお店のおばあちゃんに「まぁ、着物にブーツ!?素敵ねぇ」と言っていただけました。
京都に着物でブーツなんて恰好で行ったら怒られるんじゃないかと実は内心ひやひやしていたのでよかったです(笑)

肌襦袢
着物は肌襦袢と裾避けという長襦袢の下に着る専用の下着があるんですが私はめんどくさかったのでユニクロで買った襟ぐりの大きな薄手のシャツとレギンスです。
ちょっと着物が身近になったと思いませんか(笑)
半襟
着物からちょっと覗いている襟の部分のことです。
ここの色をちょっと変えるだけで印象が変わります。
ちなみに私はユザワヤなんかの手芸屋さんで縮緬なんかの生地を安く買って布用両面テープで貼り付けて使ってます。
これだと気分に合わせて簡単に半襟を変えることが出来るのでお勧めですよ~。

着物ってこれ以外にも帯締めや帯揚げ、根付などの小物でもコーディネートが出来るのでとても楽しいです。
お洒落感覚の普段着着物であれば、結構自由度は高いんです。
着物と言っても要は服なので好きなものを着てしまったもの勝ちだと思います。
最近ではカジュアル着物女子コンテストなんてコンテストもあってみなさん現代風に好きなようにアレンジして着物を着ています。
現代の着物って「こうでないとダメ!」というイメージがありますが、昔はそれこそ好きなように着ていたんですもんね。
私はとても素敵だと思います。
ちなみに私はおせんというドラマの蒼井優さんの着物のセンスが大好きですね。
「着物はこう着ないと」というイメージがありますが、着物愛好家の人ほど着物の着方に関してはむしろ寛容な方が多い様に思います。そんなこと言っていられないくらい着物人口が少ないですから・・・。

「難しいから」「着付け教室に通わないと着れない」なんてイメージがありますがたんす屋さんでもWakonさんでも「要は慣れ」とおっしゃっていたのが印象的でした。
綺麗に着るには着付け教室に行くのが一番ですが、「ちょっと普段着感覚で気軽に着たい」という人にとってはハードルがありますよね。
そんな人にも独学でもひたすら練習すればなんとかなる!と背中を押したいと思います。
実際、着物を着たいということは半年以上ずーっとそう思っていましたが着付け教室に行かなきゃいけないのかな・・・というのに気おくれしてまったく行動に移せていませんでした。なのに突然こんな暴挙に(笑)
着物を普段着として来ていた時代にはそれこそ着付け教室なんてありませんでしたし着方だって適当なものです。
今のように着物は美しく着なければならないということもなく千差万別だったと思います。
何より着ているだけで「自分で着たの?凄いね!」って言われるのは洋服ではありえない快感があります(笑)
団体で着ているだけで日本人と思われなかったり、日本人の日常からどんどんかけ離れた存在になっていく着物ですが一人でも多くの人に着てほしいなぁと思います。
自分で着たら苦しくないし、何より洋服と違って少々太ろうが痩せようが着れますし(笑)
これからのシーズンであればまずは浴衣にチャレンジしてみてもいいかもしれません。
浴衣が着れたら半幅帯であれば着物も同じです。中に長襦袢着るだけです。
ぜひぜひチャレンジしてみてください、そして着物人口増やしましょう!


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